プレミアム宿泊券が効果 観光入り込み6575万人 県内、60年間で2番目

上毛新聞
2016年11月7日

2015年の県内観光地への入り込み客数は前年比395万人(6・4%)増の6575万人で、1957年の統計開始以降2番目に多かったことが4日、県のまとめで分かった。観光消費額は1919億円(前年比75億円増)で3年ぶりに増加した。県の群馬プレミアム宿泊券の発行で宿泊客が増加したことが押し上げ要因となった。
入り込み客数は4年連続で増加した。団体旅行客が多かった2001年度(6635万人)の水準に迫った。
市町村別で前年より30万人以上増加したのは5市町。隔年の芸術祭「中之条ビエンナーレ」が開かれた中之条町は79万2千人増えた。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」関連施設への来場者が目立った前橋市が58万人増。10年に1度の「迦葉山(かしょうざん)大開帳」があった沼田市が34万3千人増。道の駅「くらぶち小栗の里」「玉村宿」のにぎわいにより、高崎市76万2千人増、玉村町31万8千人増となった。
宿泊費や土産代、飲食費などからなる観光消費額は1967年の統計開始以降、2008年度(2010億円)、09年度(1941億円)に次ぐ過去3番目の高さだった。
観光客1人当たりの消費単価は、プレミアム宿泊券の影響で宿泊客が 前年比3・5%増の1万1568円となったが、日帰り客は同4・6%減の 1760円。塚越昭一観光局長は「集客力のある施設や行事が増え、群馬の観光が力を付けてきた。情報発信の充実や、土産品開発の後押しにより、消費額の増加につなげたい」と話した。