水害復興、夜空に願う 常総で花火大会

茨城新聞
2016年8月12日

常総市水海道橋本町の鬼怒川河川敷で11日、「第52回常総きぬ川花火大会」が行われ、1万発の花火が夜空を彩った。今年は、同市を襲った昨年9月の大規模水害からの復興祈念大会と位置付け開催。打ち上げ前には、地元出身で女優の羽田美智子さんのトークイベントなどが行われ、羽田さんは故郷の復興に期待感を示した。

常総市のふるさと大使も務める羽田さんはこの日、浴衣姿で登場。「水害直後は私も絶望的な気持ちになったが、市民の皆さんは心を一つにする大切さを学んだと思う」と話し、「こうして花火大会が開催できるのも復興が進んだ証し。常総市の復興は全国のモデルケースにもなる」と市民にエールを送った。

イベントには羽田さんのほか、地元出身の歌手、石塚美咲さんやイバラッパーさんらアーティストが出演し、歌を披露。昨年の水害を踏まえ、「常総魂を見せよう」などと観客に呼び掛けた。

イベントの最後には、羽田さんらゲストがステージに勢ぞろいし、「がんばっぺ常総」の掛け声でこぶしを突き上げた。

花火大会は冒頭、水害の犠牲者を悼み、会場に集まった人たちで黙とうをささげた。その後、色鮮やかな花火が次々に発射され、終盤は常総市の復興を願ったスターマインなどが打ち上がり、観客を魅了。終了後は水害義援金の募金活動も行われた。 (今橋憲正)

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