戦国・江戸時代に活躍 戸沢政盛 ゆかりの武将 伝承へ

茨城新聞
2016年7月25日

戦国時代や江戸時代前期に活躍した武将、戸沢政盛(1585~1648年)を顕彰し伝承しようと、ゆかりのある関東と東北の5市町が交流を深める「戸沢サミット」が来年7月、小美玉市で開かれる。関係者が集い、式典や講演会などが行われる。実行委員会の初会合が、同市小川の市役所小川総合支所で行われ、実行委員に委嘱状が交付され、今後のスケジュールなどが話し合われた。

政盛は角館(秋田県)の大名家に生まれ、8歳で家督を継いだ。関ケ原の戦いの直前、会津の上杉景勝の陰謀をいち早く知らせるなど、徳川家康に加勢し協力。その手柄で常陸国に4万石を与えられた。同市には、松岡藩(高萩市)藩主となる前、小川地区にあった小河城に4年間住んだと伝わる。後には新庄藩(山形県)の礎を築いた。

戸沢サミットでは、式典やレセプションが行われ、講演会や余興、発表などの催しを予定しているほか、同地区でゆかりの神社や同時期行われる小川祇園祭なども見学してもらう計画。

サミットは2013年から毎年、5市町が持ち回りで開催。高萩、新庄(山形)、仙北(秋田)各市、雫石町(岩手県)、小美玉市の順で開かれ、今年11月は雫石で開催予定。

実行委初会合では、郷土研究家や神社・市関係者ら11人が出席。委員長に選出された加瀬博正市教育長は「小美玉市では一般にほとんど知られていない人物だが、これを機に戸沢氏や市の歴史を広く伝えることができれば」と期待する。

地図を開く 近くのニュース