サクソホン奏者・塙美里さん 仏の師匠が来日、共演 水戸は3月19日

茨城新聞
2016年1月18日

常陸太田市出身のサクソホン奏者、塙美里さんが3月14日から横浜を皮切りに全国3カ所で公演する。今回はフランス留学時代の師匠ジュリアン・プティ氏(36)が初来日し共演する。県内では3月19日に水戸芸術館で4年ぶりの公演を開く。プログラムでは、原曲の楽器とは異なるサックス中心の編成を組んでおり、普通のリサイタルとはひと味違った内容になりそうだ。

塙さんは太田一高を経て洗足学園音楽大卒。2007年に渡仏し12年に帰国するまで数々の国際コンクールで優勝。14年にはCDデビューを果たし抜群のセンスで音楽界に新風を吹き込んだ。昨年10月には念願の地元公演も行い、今月放送されたNHK-FMのクラシック音楽番組にも出演した。

公演には、プティ氏とサクソホンの大西智さん(30)、ピアノは酒井有彩(ありさ)さんが出演。塙さんの音楽性を共有できる仲間が集結する。プログラムはサンサーンスやアレンスキーなどを予定。バイオリンやチェロ中心の曲をサクソホンにアレンジした、技巧的で難易度が高い編曲に注目が集まりそうだ。

プティ氏はフランスを代表する若手実力派。数々の国際コンクール入賞歴を誇り、サクソホンの限界を超えた演奏は衝撃的と評される。塙さんと大西さんはフランス留学時代、プティ氏の薫陶を受け、塙さんは「とても生徒思いだった。帰国間際までとことん教えてもらった」と語る。

フランスでは昨年、連続テロが発生した。事件現場は思い出がある所ばかり。塙さんは平和への思いを募らせつつ「フランスは音がよく響くので空気も楽器の一つ。さらにサクソホンの魅力や可能性を感じてもらえたら」と今ツアーへの意気込みを語る。

全国ツアーは横浜、水戸、京都で全3公演。水戸は3月19日、水戸芸術館コンサートホールATMで16時開演。チケットは一般3000円、学生2000円(当日500円増)。予約センター(電)029(231)8000、かわまた楽器店(電)029(226)0351

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