初の値上げ、コロナなど影響 碓氷峠鉄道文化むら(群馬・安中市)新たに1日パスポートも
碓氷峠交流記念財団(中島吉久理事長)は10月1日、碓氷峠の森公園内で運営する碓氷峠鉄道文化むら(群馬県安中市)など3施設の利用料金を改定する。鉄道文化むらは入園料やトロッコ列車などの乗車料を値上げする。同施設の値上げは1999年の開園以来初めて。新型コロナウイルス感染拡大などに伴う入場者減や消費増税、物価高などの影響としている。
同施設の入園料は中学生以上が200円増の700円、小学生は100円増の400円となる。トロッコ列車やSLあぷとくんの乗車料は100~300円引き上げる。
合わせて新たに「1日パスポート」を導入し、集客増を目指す。中学生以上は入園料込みの平日1500円(土日祝は2千円)で販売し、トロッコ列車など園内の乗り物4種類が乗り降り自由になる。
現在も販売している小学生向け年間パスポート(千円)と組み合わせて全てのサービスを利用すると、親子連れ3人(大人2人、中学生未満1人)が平日利用する場合、現行料金(計5400円)より1400円安くなる。
同施設は開園した99年に29万人が来場したが、5年ほど前から減少に悩んでおり、現在は新型コロナの影響もあって約13万人ほどに落ち込んでいる。中島理事長は「年間20万人以上集客できないと経営が難しい」と説明する。
同じく運営する日帰り温泉施設「峠の湯」(同公園交流館)は3時間料金を100円値上げする一方、長時間利用を増やして館内のレストランや売店の利用客増につなげるため、6時間料金と終日料金は大幅に値下げする。
碓氷峠くつろぎの郷コテージも、例えば平日の4人棟料金を1万4500円から1万6500円に引き上げるなどする。