個性豊か「華厳社」の名品 日光 放菴美術館で企画展開幕

下野新聞
2022年9月19日

日光市山内の小杉放菴(こすぎほうあん)記念日光美術館で17日、本県ゆかりの日本画家で1929年に結成された華厳社に注目した企画展「華厳社 下野の画人たち」(同館、同市、下野新聞社など主催)が開幕した。

華厳社に所属した画家の作品や資料計54点を4章構成で紹介。水墨画では珍しいラグビーを題材に小杉が描いた「闘球図」や、身近な草花を美しく表現した荒木月畝(あらきげっぽ)の「草花図屏風(びょうぶ)」など個性豊かな名品が並ぶ。

著名な人物だけでなく、ほとんど評価されてこなかった本県ゆかりの画家たちの魅力にも迫っている。会場で行われたギャラリートークで、同館学芸員の迫内祐司(さこうちゆうじ)さん(41)は「すごい実力があるのに、華厳社の半数くらいはあまり知られていない。栃木にはこんなに素晴らしい画家がいたのだと知ってほしい」と話した。

11月20日まで。午前9時半~午後5時(入館は4時半まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。10月14日、11月19日にも午前11時からギャラリートークを行う。(問)同館0288・50・1200。