廃校活用、佐賀小跡にキャンプ場 茨城・かすみがうら
2016年3月で廃校となった茨城県かすみがうら市坂の旧市立佐賀小学校で、校庭や校舎を活用したオートキャンプ場「CAMPiece(キャンピース)かすみがうら」が開業した。市は事業者を公募し、運動会やキャンプ場の運営を手掛ける運動会屋(本社東京、米司隆明社長)を選定した。同社は「地域と連携して人を呼び込む取り組みを進めていきたい」と意欲を示している。
市は昨年7月から廃校利活用の公募を行った上で、応募した同社と交渉を進めてきた。契約は10年間の土地建物の賃貸借とした。
同社は校庭でに「オートキャンプ場を開設し、持ち込みテントで自由に利用できるようにした。
30区画(1区画縦約8メートル、横約10メートル)の利用料は、芝生サイトは1泊7千円から、1人用や日帰りサイトは3千円から。装備一式は貸し出しも行う。ペット連れも可能。まきは制限なく使える。コンテナ式のトイレやシャワー、洗い場を設けている。
霞ケ浦湖畔や自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」のある歩崎公園に近く、カヌーや自転車などの観光需要も取り込む。アウトドアのほか、テントを使った各種研修やイベント、仕事と遊びを両立するワーケーションも想定する。
米司社長は「山間部のキャンプ場と違い、安心安全な場所にあり、子どもを遊ばせるのに良い」と安全性を強調。「地域住民と連携し、雇用創出や産業活性化の面で共に盛り上げを図りたい」と展望を語った。
同社は、南足柄(神奈川県南足柄市)▽横芝光(千葉県横芝光町)▽君津(同県君津市)の廃校にキャンプ場を開設。南足柄では年間1万人の利用がある。
市は廃校の活用とともに、歩崎公園への観光と相乗効果を図りたい考え。公共施設等マネジメント推進室は「廃校は公共利用と民間利用を想定し活用を図っている。民間利用の成功例になれば」と期待を込めた。