藩主の献立 豪華に再現 壬生大名御膳 割烹山水亭(壬生)

下野新聞
2022年6月22日

壬生町が町内の飲食店に呼びかけて誕生した「お殿様料理」。壬生藩4代目藩主鳥居忠英(とりいただてる)の「御献立帳」の献立を現代風にアレンジした料理だ。

「割烹(かっぽう) 山水亭」の「壬生大名御膳」(2200円、2日前までに要予約)もその一つ。直径約30センチ、高さ約20センチの大名椀(わん)に、地場野菜を使ったきんぴらごぼうや揚げ茄子(なす)煮おろし、高野豆腐白煮、里芋田楽、鶏肉たれ焼き、銀餡(あん)、鯰(なまず)天ぷら、南瓜(かぼちゃ)天ぷらなどの小鉢が大名御膳の名の通り、上品に豪華に並ぶ。郷土料理のかみなり汁をヒントに、豆乳仕立ての温泉玉子(たまご)や大麦豚、かんぴょうが入った雷鍋とご飯にデザートまで付くボリューム感だ。

石山信一(いしやましんいち)代表(53)は都内の懐石料理店で修業を積んだ料理人。店は今年で26年目を迎え、お客の7割が女性という。「気軽に和食を楽しみながら、町外から来た方に見た目も内容も大名料理と分かるメニューにしたかった」と話す。

女性に好評の「お姫様御膳」(1400円)や「国産うな重」(3850円)、日替わりで旬の刺し身や揚げ物が付く「気まぐれランチ」(1280円)も人気。遊び心があふれた御膳を平らげれば、殿様のような満足感が心を満たす。

■メモ 壬生町いずみ町8の9。午前11時半~午後2時(ランチの席の予約は正午まで)、午後5~10時。日曜定休。(10人以上予約で営業可)。(問)0282・82・0531。