山奥の小さな“妖精” 日光 コウシンソウ見頃
下野新聞
2022年6月10日
日光市足尾町の庚申山(1892メートル)の岩肌に、希少な食虫植物「コウシンソウ」が薄紫色のかれんな花を咲かせ、険しい道を経た登山者らを癒やしている。
庚申山に自生するコウシンソウは国の特別天然記念物に指定されている。
同市足尾観光課によると、標高1700メートル以上の岩場数カ所に群生し、今年は例年並みの5月末から咲き始めた。背丈は6~7センチで、1センチほどの小さな花をひっそりと咲かせている。
雨上がりの曇り空となった9日は、花びらに水滴が付き、かれんさが際立った。足尾観光課の小林実(こばやしみのる)副主幹(42)は「岩場やはしごなどがある登山道なので慎重に登り、貴重な花を楽しんでほしい」と話した。6月下旬まで見られるという。