寅年ゆかりの39点 茨城・古河 三和資料館ミニ展示
茨城新聞
2022年1月13日
茨城県古河市仁連の三和資料館で、新春恒例のミニ展示「寅年(とらどし)にちなんで」が開かれている。市指定文化財「上杉謙信書状」をはじめ、戦国時代から現代までの古文書や日記など、今年の干支(えと)「寅」にまつわる資料計39点が並ぶ。入場無料で23日まで。
謙信は、幼少時代の名が虎千代。元服後は長尾景虎や上杉政虎、輝虎を名乗った。書状は1572(元亀3)年、援軍を要請した山川讃岐守(さぬきのかみ)に宛てたもの。「甲斐の虎」と称された武田信玄の侵攻を受け、すぐに援軍に向かえない状況を説明している。
丙寅年日記(ひのえとらのとしのにっき)は寅年の1866(慶応2)年、日光東街道の宿場町・諸川宿(同市諸川)で、組頭を務めた舘野家が残した日記。三が日の食事から、周辺地域は当時「餅なし正月」だったことがうかがえる。
このほか1590(天正18)年の年紀がある「兵法虎之巻」、張り子の虎などを展示している。
ミニ展示は干支への関心を高めようと、2012年から毎年開催している。同館の小林靖学芸員は「新年に当たり、寅年にちなんだ資料を見てもらえれば」と話している。
開館時間は午前10時~午後6時(入館は同5時半まで)。11、17日休館。問い合わせは(電)0280(75)1511。