紅葉の奥鬼怒 走ろう 4湯連携、自転車の催し 日光で初回 来月まで 一般車不可、林道の8キロ
【日光】奥鬼怒の自然環境を観光資源として持続的に利用していこうと、奥鬼怒の4湯が自転車を取り入れた新たなイベント「奥鬼怒トレイルライド」を始めた。一般車両が通行できない林道奥鬼怒線に駐輪場などを設置し、参加届を出した人がマウンテンバイクなどで走れるようにした。新型コロナウイルス禍に伴う自転車ブームを追い風に、日光国立公園の自然や温泉を楽しめる機会を増やし、誘客拡大を図る。今年は11月7日まで。
対象のコースは川俣の女夫渕駐車場から4湯までの約8キロで、市の管理区間。宿の利用客用送迎車などを除き、一般車両は走行できない。市によると、現在は自転車も通行が禁止されている。だが、地元の関係者は「ルールを知らずに進入できない場所を走ったり、マナーを守らなかったりする人がいる」と話す。
コロナ禍の中で「密」を避けて楽しめるレジャーとして自転車人気が高まったことから、イベントを通じて自然を守りつつ安全に奥鬼怒の魅力を知ってもらおうと、温泉郷の「加仁(かに)湯」「八丁の湯」「手白澤温泉」「日光澤温泉」が連携して企画した。送迎車の「3密」回避も目的。市の許可を得て9月下旬に始めた。
走行コースには指定の駐輪場を3カ所設けた。トレイルライド参加届のQRコードと、進入禁止場所や携帯電話が通じないエリアなどを紹介するマップを載せたリーフレットも作製。加仁湯と八丁の湯の各ホームページに掲載しているほか、今後、市内外の観光拠点などで配布する。
参加届の用紙は女夫渕駐車場の休憩舎にも置かれている。誓約書への署名などをして専用箱に提出する。
紅葉シーズンが到来する中、加仁湯の小松輝久(こまつてるひさ)社長(56)は「自転車で安心して気持ち良く走ってもらえれば。一人でも多くのお客さまに奥鬼怒へ来てほしい」と話している。
来年は4月下旬~11月上旬に開催する予定。(問)加仁湯0288・96・0311、八丁の湯0288・96・0306。
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