境に国内最大のBMX競技場、5月14日オープン 世界大会誘致目指す
茨城県境町が整備しているBMXの常設競技場「境町アーバンスポーツパーク」(境町上小橋)が5月14日オープンする。東京五輪会場の有明アーバンスポーツパーク(東京)を手掛けるフランスのハリケーン社の設計・建築で、国内最大。同施設は、東京五輪で新たに設けられた三つのアーバンスポーツ競技(BMX・スケートボード・スポーツクライミング)のうち、BMXとスケートボードの世界大会が開催できる。
新施設は、縦55メートル、横35メートル。延べ面積1888平方メートル。有明の施設は仮設で、国内の常設施設は境町で4カ所目。中央部に設けられたファンボックスは一般的な国内施設と比べ50センチ高い2メートルのジャンプ台となっている。施設規模は、昨年8月に岡山市内にオープンし、これまで国内最大とされた施設(450平方メートル)の約4.2倍を誇る。総事業費は約2億2400万円。事業費の約8割を地方創生拠点整備交付金や地方交付税措置で賄った。
新施設完成記念イベントとして、BMXフリースタイル国内シリーズ第1戦「Japan Cup」(5月14~16日)が同所で行われる。BMXフリースタイルの五輪日本代表に内定している中村輪夢選手(19)=男子=や大池水杜選手(24)=女子=ら国内トップレベルの選手約70人が出場する予定。
完成前に試走に訪れた中村選手は「ワールドカップのような大規模パークでとてもわくわくしている。ジャパンカップは復帰戦にもなるので優勝できるよう頑張りたい」とコメントを寄せた。
大会開催を前に、町役場で記者会見を行った全日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長(日本代表監督)は「世界で戦うために必要な施設で選手たちのレベルアップにつながる。オリンピック会場と同じ路面で練習ができるのはとても心強い」とあいさつ。橋本正裕町長は「境町に世界大会を誘致するために整備した。本物の施設を造った。BMXに励む子どもたちの明るい未来につながれば」と話した。
同施設の完成により、アーバンスポーツの総合国際大会の誘致が可能となった。