コーヒー 情熱の一杯を 開業目指す焙煎士日替わりで提供
喫茶店の開業を目指す若者らを応援しようと、前橋市敷島町の書店「フリッツ・アートセンター」は、同店にコーヒー提供用の貸しスペース「ザ・プレイス コーヒー」をオープンさせた。県内各地から集まった焙煎(ばいせん)士が豆や焙煎方法にこだわり、情熱の詰まった一杯を提供している。
軒下の一部を改装し、3畳ほどの空間に冷蔵庫や流し場といった最低限の設備を整えた。普段は農家や整体師といった仕事で生計を立てつつ、イベントに出店するなどして腕を磨いている20~50代の焙煎士が、日替わりでスペースを運営する。
高崎商科大3年の木村友哉さん(21)=伊勢崎市=は、輸入元の会社に独自に交渉して仕入れたという豆を使い、1月から出店している。木村さんは「いい場所を提供してもらえてありがたい。一杯のコーヒーに関わる全ての人が笑顔になれたら」と話す。
昨年10月に取り組みを始めて以降、口コミで広がり、近くの敷島公園の利用者らが立ち寄るようになった。コーヒースペースの前には昨春、パン店も開業。同センター代表の小見純一さん(61)は「パンとコーヒーを持って公園でゆっくりと過ごしてもらうのが理想。せわしなく生きる現代人がひと息つける場所にしたい」と話した。
火曜休みで不定休あり。午前10時から日没まで。出店希望者も募集している。問い合わせは同センター(027-235-8989)へ。