伝統技法、もろみ搾り つくば 酒造りが最盛期
茨城新聞
2018年12月19日
正月を前に、県内の酒蔵で酒造りが最盛期を迎えた。1877年に創業し、銘柄「霧筑波」で知られるつくば市吉沼の浦里酒造店(浦里浩司社長)では11月中旬から仕込みがスタート。酒造りは来年2月にかけて大吟醸、3月に純米酒も製造に入る予定だ。
18日は伝統的な「槽(ふな)しぼり」という技法を用いて、1カ月ほどかけて熟成させたもろみを搾る作業が行われた。
杜氏(とうじ)や蔵人が10リットルずつ布袋に入れ、舟底に似た箱の中に横にしながら重ね、上から圧力をかける。48時間かけて搾った新酒は「初搾り」として20日から売り出す。
茨城での酒造りで44年を迎えた南部杜氏の佐々木圭八さん(73)は「味に酒本来の丸みが出て、バランスが整った時が搾りのタイミング。酸味の少ないさっぱりとした日本酒で、皆さんにおいしいと言ってもらえるとうれしい」と笑顔を見せた。
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