安全と客足山祈る 噴火後初シーズン前に式典 草津温泉スキー場

上毛新聞
2018年12月15日

1月の草津白根山の本白根山噴火後、初のスキーシーズンを迎える「草津温泉スキー場」(草津町)の安全祈願式典が13日、同スキー場天狗山ゲレンデで開かれた。関係者70人が来場客の安全と火山活動の沈静化を願った。営業開始は15日を予定している。

同スキー場では、噴火による噴石で山頂付近のゲレンデにいたスキー客や訓練中の自衛隊員ら12人が死傷した。これを受け、町はスキー上級者に定評のあった「本白根ゲレンデ」を閉鎖、「白根火山ロープウエー」も廃止した。4月には当時の草津国際スキー場から名称変更し、ブランドイメージの向上と安全性のPRを図ってきた。
今シーズンは新たに、冬季閉鎖中の志賀草津道路(国道292号)の2キロ区間を利用したコースを設けるなど、五つのゲレンデに六つのコースを整備して客足の回復に努める。
運営する草津観光公社の長井英二社長は今シーズンの来場客の目標を、前季を約1万人上回る12万人とした上で、「家族連れを対象としたスキー場に生まれ変わるため試行錯誤をしている中でのスタート。居心地の良い空間を提供できるよう、従業員一丸となって取り組んでいく」と話した。
同社によると、現在の積雪は10~20センチ。週末にかけて冷え込みが予想されるため、予定通り営業を始められそう。15日は「ファミリーゲレンデ」がオープンし、その後、積雪状態に応じて「しゃくなげコース」などを開放する予定という。