《食いこ》スパイスガーデン(守谷市) 小粋な空間、心地よい時間

茨城新聞
2018年9月23日

街の開発が進む守谷市の中でも昔の面影が残る場所にある自家製パンとランチの店「スパイスガーデン」。店主の遠藤秋夫さん(53)、かおりさん(52)夫妻が「別荘地のような非日常の空間で心地よい時間を過ごしてほしい」ともてなす。

千葉県柏市でパン店を営んでいた秋夫さんはパンを卸していたイタリア料理店やフランス料理店との交流を通し料理にも興味を持つようになった。2000年、緑の多い守谷市に移り同店を開いた。

木々に囲まれた枕木の階段を上ると、芝生が広がり、奥にヨーロッパの田舎を思わせるようなたたずまいの店舗が2棟立つ。秋夫さん自らイタリアの農家民宿をイメージしながら建築や設計に携わった。知り合いの作家の絵画や鉄のアート作品が飾られ、素朴な温かさの中にしゃれた雰囲気を醸す。既製品では「味気ない」と秋夫さんが手掛けたいすやテーブルもある。

本館は珪藻(けいそう)土の白い壁にアーチ型の出入り口が柔らかな印象。別館は「風の部屋」と呼ばれる。大きなガラス窓一面に飾られた鉄のオブジェが目を引く。窓越しに見える竹林の緑が映える。

店名は香辛料を多く使っているという意味ではない。料理や内装など随所に小粋なスパイスを利かせ、温かみのある店を心掛けているという。

メニューはランチのコース料理のみ。パンに合う味付けの気取らない南フランス料理を意識して作る。メイン料理を魚、肉料理の4種類から選ぶ。自家製パン6種類の盛り合わせとスープ、飲み物、デザート付き。野菜はミニトマト、ナス、ジャガイモなど自家製を使うことも多い。

秋夫さんが作るパンは「低温長時間発酵させ、中味が詰まって、もちっとしている」。この日は黒米パンやウグイス豆入りのライ麦パンなど。フランスパンがお代わりできる。タマネギなどの野菜類を入れたパンも。パンの販売も行っており、持ち帰り用は食事パンや菓子パンなど約10種類を用意する。

定休日でも、イベントやパーティーなどの団体客1組限定で貸し切りにできる。

■お出かけ情報
スパイスガーデン
▼住所は守谷市大木617の3
▼定休日は金曜・土曜(第1土曜を除く)・日曜
▼営業時間は午前11時半~午後3時(ラストオーダーは同1時半)。要予約
▼(電)0297(47)0727

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