城下町の趣 感じて 古地図基に散歩ガイド 11の寺や飲食店、カフェ 館林

上毛新聞
2018年4月19日

城下町の趣を今に残す館林市の街並みを巡ってもらおうと、館林城の再建をめざす会(田中茂雄会長)は「城下町お散歩ガイド」を作製した。古地図に記され、市内に残る11の寺にスポットを当て、カフェや飲食店とともに紹介。「地図を片手に散策し、江戸時代にタイムスリップしてほしい」と話している。

館林は初代藩主の榊原康政が城を整備し、徳川綱吉も治めた。そうした歴史を生かして観光客を呼び込もうと、これまで二つのガイドマップを発行。今回新たに、寺に着目したガイドを作った。
A3判の表には江戸後期の古地図を掲載。裏面で足利義政が創建したという法泉寺、源頼朝に仕えた佐々木盛綱が開いた覚応寺など11の寺を紹介した。それぞれの近くにある飲食店も掲載し、館林の食の魅力も伝える。
同市出身で、都内でデザイン事務所を運営するグラフィックデザイナーの田中会長(66)は、地元に活気を取り戻そうと同級生に呼び掛け、2011年に会を立ち上げた。館林城PRのほか、埋もれた郷土の偉人に光を当てたり、貴重な歴史遺産として旧市庁舎の価値を発信したりと活動する。「歴史や事実を知ることで地域の価値は上がる。ガイドが人を呼び込むきっかけの一つになれば」と期待している。
ガイドは千部作製。紹介店舗などで配布している。

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