新調の万灯みこし披露 筑西・羽黒神社、街活性化の一役に

茨城新聞
2017年6月11日

羽黒神社(筑西市甲)の節分祭で恒例の豆まきを行っている「下館福神会」が、総ヒノキ製の万灯みこし(重さ約800キロ)を制作し10日、新調記念披露会を同神社境内で開催した。

地域住民約300人が見守る中、集まった愛好者らが新しいみこしを担ぎ、掛け声に合わせて境内を練り歩いた。みこしは今後、市内で8月に行われる灯籠流しや2月の同神社の節分祭で活用され、街の盛り上げに大きく貢献しそうだ。

万灯みこしは縦約8メートル、横2・5メートル、高さ約2・7メートル。三重県産のヒノキを使用し、デザインは同神社境内の愛宕神社本殿の柱の建築様式に倣った。中央の灯籠には前面に七福神、側面に昇り竜、降り竜、後方に夜叉(やしゃ)が描かれた。

構想は約20年前から温められ、同会の大木信一郎さん=同市丙、故人=が、みこしの材料を残していた。同会は2016年4月ごろ、制作に着手。多くの人的奉仕にも支えられ、約1年2カ月で完成にこぎ着けた。総費用は300万円以上という。披露会ではみこしの安全祈願のおはらいや棟上げ式、鏡開きなども行われた。

同会の塚越孝充会長(50)=同市菅谷=は披露会の冒頭「みこしと豆まきを柱として地域の活性化にお役に立ちたい」とあいさつ。制作を指導した名誉顧問の白井正明さん(70)=同市折本=は「大木さんの遺志にようやく応えることができた。形にできてうれしい。町おこしにはみこしが一番良い」とうれしそうに話した。 

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