アンコウ肝油でフランクフルト 茨城・日立の大学生考案 旅館と連携
茨城県北茨城市特産のアンコウの肝油を使ったフランクフルトを茨城キリスト教大(同県日立市大みか町)の学生が開発した。「あんこうの宿まるみつ旅館」(北茨城市平潟町、武子能久社長)と連携した取り組みの一環。アンコウの肝油は栄養価が高く、独特の臭いを試行錯誤して抑え、ジューシーでパリッとした食感に仕上げた。開発した学生らが6日、豊田稔市長を表敬訪問し、商品をPRした。
開発したのは同大生活科学部食物健康科学科の大貫和恵准教授(46)のゼミに所属する4年生7人。卒業研究として昨年4月から商品開発に取り組んだ。
学生らによると、アンコウの肝油は認知症予防やコレステロール値の低下に役立つとされるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれるという。フランクフルトは豚のひき肉と腸を使用。食材の選定や分量、肝油を加えるタイミングなど改善を重ねた。香辛料の組み合わせで肝油独特の臭みを消した。味は塩ベースの調味料とカレーの2種類を選んだ。
試食した豊田市長は「給食にも使えるのでは」と話した。商品は10日に市内で開催される「よう・そろーほりだしもの市」で計40本を限定販売する。開発メンバーの窪谷早世加さん(22)は「一人でも多くの人に食べてもらい、アンコウの可能性を知ってもらいたい」と話した。
同大と同旅館は2022年に共同で商品開発する契約を結んでおり、将来的にはアンコウを使った宇宙食の開発を目指している。今回、同旅館では材料のアンコウの肝油を提供。同旅館でフランクフルトの通信販売も検討しているという。
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