《釣り》海底砂泥のアマダイ狙い タイラバ仕掛け、良型も 茨城・日立沖

茨城新聞
2024年1月27日

茨城県日立沖で冬の対象魚として注目を集め始めた魚アマダイ。アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイと3種類それぞれ生息する水深が異なり、すみ分けている。ここ数年、日立久慈港の船宿数件が本格的に狙い始めたのもアカアマダイで釣果も上々。昨年末には人気ターゲットの一つに躍り出た。そんなアマダイを初釣りに定め、日立久慈港の「釣友丸」に乗り込んだ。

一般的にアカアマダイは水深60~150メートルの砂泥の海底に巣穴を掘って生息しており、縄張り意識が強い肉食系の魚だ。盛期は11~2月ぐらいまで。ヒラメのシーズンと重なり、北風が強い日は厳しいので出船率が低い釣り物でもある。

釣り方は至ってシンプル。てんびん仕掛け、タイラバ、SLJと多彩でお好み次第だ。今回の狙い方は、マダイ狙いで使うタイラバタックルをそのまま流用して狙うアマラバだ。

仕掛けはタイラバ、丸いヘッド部が上下する遊動式

釣友丸はスパンカー(帆)を立てた縦流しで水深80メートル前後を狙うので、ヘッドの重さは120~160グラムを使う。フックにワームを付けて底から3メートルぐらいを誘うだけ-と実に単純な釣り方だ。

当日は、北寄りの風が10メートル前後吹き、ウネリもひどくかなりのしけ模様の中の釣りとなった。期待を込めた1流し目は船中でアタリもなく、早々とポイント移動。しかしウネリが高く移動するのも大変だ。

次のポイントでは、餌釣りの人がすぐに良型を釣り上げたのを横目に、さお先に集中していると来た! 私にも待望のアタリ。

うまく合わせも決まって早々と良型の本命をキャッチできた。船中でもポツポツと型が出始めたのでサイズアップに期待したのだが…。残念ながら今回は大型はお預け。そのまま終了となった。

ルアー組は惜しくも全員キャッチとはならなかったが、餌の方は全員キャッチ。さお頭6匹、平均3匹と、しけの中にもかかわらず全体的な釣果はまずまずだった。

関西では「ぐじ」と呼ばれるアマダイは古くから和食の高級食材として京料理には欠かせない。アカ、シロ、キと食味も異なりシロが一番との評価だが、冬のアカアマダイも脂が乗り、身に上品な甘みがあって味に遜色ない。これからもまだまだ楽しめそうだ。(ジャイアント水戸南店・大山雅幸)