昭和天皇やヘレン・ケラーも宿泊 日光の“日本最古のリゾートホテル”別館がリニューアルオープン
日本最古のリゾートホテルとされる栃木県日光市上鉢石町の日光金谷ホテル別館の改修工事が完了し15日、「別館 ROYAL HOUSE」としてリニューアルオープンする。同ホテルの創業150周年を記念した事業の一環で、外観や室内などを新しくした。同ホテルの奥間政宣統括総支配人(58)は「ホテルの歴史を残しつつ、ホテルライフを快適に満喫してもらえるように改修した」と話す。
同ホテルは1873年、日光東照宮の雅楽師だった金谷善一郎が外国人向け宿泊施設として前身の「金谷カテッジイン」を創業したことに始まる。
その後、1893年に現在の金谷ホテルが上鉢石町にオープン。増改築を繰り返し、現在は本館と新館、別館、第二新館で構成されている。
今回は敷地北側の神橋高台に位置する別館を改修。3階建ての別館は1935年に完成し、かつては昭和天皇やヘレン・ケラーが宿泊するなど、同ホテルでも高価格帯の部屋を有する。
別館の大規模な改修は今回が初めて。工事は昨年12月に始め、銅板屋根の葺き替えやエレベーターの新設のほか、内装を新しくするなどした。2、3階には客室面積を拡張してスイートルームを作った。建物の歴史を残しつつ、持続可能な開発目標(SDGs)を意識し、時代に合わせた改修を行ったという。
奥間統括総支配人は「建物の細部にストーリーや歴史があるので楽しんでほしい。別館からの眺望などと一緒に、落ち着いた時間を過ごしてもらえれば」と話した。
すでに、同ホテル予約サイトや旅行代理店などで宿泊予約を受け付けている。