鹿島神宮をよく知る旅行企画 茨城・鹿嶋のまちづくり会社 夜の本殿参拝も
■10月から予定、「非日常を提供」
茨城県鹿嶋市の地域活性化に取り組む「まちづくり鹿嶋」(猿田博明社長、同市宮中)が旅行商品として企画した「鹿島神宮宵詣り昇殿参拝と直会(なおらえ)饗膳(きょうぜん)」の内覧会が19日、旅行代理店や行政の関係者らを招いて開かれた。同社は「鹿島神宮などの協力を得てできる特別感ある旅行企画。10月から月1回程度、実施していきたい」としている。
企画は鹿島地域の魅力発信を目的に4年前から準備してきた。この日は約20人の参加者に対し、普段は実施していない午後6時ごろからの本殿に上がってのご祈禱(きとう)があり、巫女(みこ)による舞も披露された。続いて、立ち入りが禁止されている本殿脇にも入り、神職による鹿島神宮の成り立ちなどの説明を受けた。
その後は、お供えした食物を共に食べる神人共食儀礼の「直会」が同神宮の要の間で行われた。膳は酒、野菜、魚介類いずれも茨城県産にこだわった一品ばかりで、鹿島灘のハマグリや鹿島タコなどが出された。
同社はこの企画に加え、1泊して息栖神社(神栖市)と香取神宮(千葉県香取市)の正式参拝などを組み合わせた商品も用意している。担当者は「これまでにない非日常を味わえる価値ある旅行を提供できると思っている」と強調する。
参加者への説明会で、同神宮の鹿島則良宮司は「正直なところ、手探りで始める旅行企画。鹿島神宮を知ってもらう企画になってほしい。たくさんの方に来ていただきたい」と願った。猿田社長は「(旅行代理店の)プロの方の意見を聞き、商品をよりよいものに仕上げていきたい」と意欲を語った。