デッサンに注力松本竣介の魅力 没後75年、大川美術館で企画展
昨年、生誕110年だった画家、松本竣介(1912~48年)のデッサンを中心に紹介する企画展が14日、群馬県桐生市小曽根町の大川美術館で始まった=写真。6月には没後75年を迎えることも合わせた記念企画で、精力的に描き続けた多数のデッサンの中から50点が並ぶ。3月12日まで。
同館によると、松本は、アメデオ・モディリアニ(1884~1920年)や藤田嗣治(1886~1968年)といった国内外の画家が描いた線描への共感を背景に、多くの魅力的なデッサンを残している。
今回は「都会/郊外」「建物」「自画像」「女性像」「少年像」「構図」というモチーフごとに6章で紹介。完成された風格を備えたデッサンなどが並ぶ。関連した油彩画16点も展示する。
同館で2018年10月から展示している「竣介のアトリエ再見プロジェクト」が6月11日で公開終了となるため、企画展と同時に見られるのは最後の機会という。
学芸員の小此木美代子さんは「竣介はデッサンをとても重要視し、完成された作品として捉えていた。デッサンの魅力の中で、竣介像が見えてくるのではないか」と話す。
午前10時~午後5時。入館料は一般1000円、高校・大学生600円、小中学生300円。問い合わせは同館(0277-46-3300)へ。