里山の生活体験 外国人留学生ら教育旅行 常陸太田

茨城新聞
2016年5月1日

里山が抱える課題について学ぼうと、教育旅行「グローバル里美プロジェクト」が4月29、30の両日、常陸太田市里美地区で行われ、外国人留学生らが、地域住民との交流を通して農村の日常に触れた。

プロジェクトにはドイツ人やオランダ人など、日本に語学留学中の外国人11人のほか、東京都や神奈川県に住む大学生ら15~28歳の計28人が参加。里美地区の住民6人が講師を務めた。

初日のフィールドワークではホウレンソウの収穫やタケノコ掘り、竹の器作りなどを体験。慣れない作業に戸惑いながらも、農家の説明を受け笑顔で取り組んだ。農家で卵取りをしたニュージーランド人のダニエル・スコットさん(28)は「いろいろな人に会えるのが楽しい。(里美の)おじさんたちは熱心な人が多い」と話した。

講師役の住民たちも若者との交流を楽しんだ様子。参加者に縄ないや茶摘みを教えた佐藤重雄さん(69)は「何かの機会にまた訪ねてきてくれたらうれしい」と期待を寄せた。

プロジェクトは農山村のありのままの生活を知り、人口減少などの問題を身近なものとして捉えることが狙い。最終日には同市折橋町の酒蔵「金波寒月」で、2日間の活動を基にしたポスター作りなどを行い、住民の前で発表した。参加者は「本当の日本を知ることができた」「高齢化は進んでいるけど、想像していたより元気」などと話し、「里美の魅力を自分たちも外に発信したい」と意気込みを語った。

プロジェクトは、海外留学を支援しているイー・エフ・トラベル・インターナショナル(東京都渋谷区)が主催し、元市地域おこし協力隊員の長島由佳さん(30)が現地での調整に当たった。外国人の受け入れは初めてだったが、長島さんが協力を要請した住民らは二つ返事で応じてくれたという。長島さんは「小さいけれど助け合って暮らしている地域。『受け入れ力』があるのが里美の魅力」と力を込めた。

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