天平の丘公園をミュージアムに 下野 3月にイベント「桜歌会」 多分野の芸術文化を融合

下野新聞
2022年1月6日

 【下野】国分寺の天平の丘公園を舞台にダンスや演劇など多彩なパフォーマンスなどを披露するイベント「天平の桜歌会(おうかえ)」が3月20日、初開催される。市文化協会有志による実行委員会が主催。2019年の「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」で詠まれた歌の碑が園内に昨春建立されたことを機に、公園を芸術文化の発信地としようと企画した。

 同公園は桜の名所として知られる。大嘗宮の儀では、公園の淡墨(うすずみ)桜を題材とした歌が風俗歌(ふぞくうた)の1首として詠まれた。

 天平の桜歌会は「人と人が交わるところに新しい文化が生まれる」をコンセプトに、県わがまちつながり構築事業の補助金を活用して開催する。

 公園全体を「フィールドミュージアム」として5カ所にステージを設置。琴と書道、オーケストラとコーラスのコラボレーションなどさまざまなジャンルを融合させたパフォーマンスを同時に行い、出演者が各ステージを巡る。

 著名人の「俳句の才能査定」などが人気のテレビ番組「プレバト!!」をイメージした書道の公開添削や、大嘗宮の儀で歌を詠んだ宮内庁御用掛の歌人篠弘(しのひろし)さん(88)の現代短歌講演会、かんぴょう好きの講談師神田菫花(かんだすみか)さんの独演会なども計画中。園内の雑木林では「森の美術館」として絵画など50点以上を飾る予定。

 実行委の中川賢一(なかがわけんいち)会長(70)は「市を挙げての新しいお祭り。出演者自身も楽しんでもらえるイベントになるはず」と期待している。

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