1日限りのラーメン店 あす館林のイベントで 正田醤油

上毛新聞
2021年10月16日

 正田醤油(館林市栄町、正田隆社長)は、豚や牛などの肉を使わない豚骨風ラーメンを16日に開かれる市内の野外イベント会場で販売する。社内コンテストで社員が考案し、地元住民に味わってもらおうと、1日限りの「正田ラーメン研究所」として出店。1杯400円で限定100食を提供する。

 商品名は「まるで豚骨!? 畜肉フリーラーメン」。植物由来の粉末油脂(パーム油)に昆布、同社の丸大豆しょうゆを加えて、うま味のある白濁スープに仕上げた。うま味調味料も使わず、チャーシューの代わりに味付けした車麩(ふ)を使用した。

 同社が昨年実施したラーメンコンテストの優勝作品で、入社5年目の関根侑さん(28)が考案した。コンテストには開発本部の社員13人が参加し、最終審査に残った8点を各部署の社員が試食して投票の結果選ばれた。ほかに昆虫食のコオロギを使ったり、タピオカ入りの甘塩っぱいラーメンなどもあったという。

 関根さんは「ビーガンを含めて国内外で食べてもらいたい」との思いから、国際事業部の社員の意見を聞くなどして試行錯誤した。審査会では、お代わりする社員も出たほど好評で、営業部署の社員などからは社内にある原料だけでスープを作り、コストを抑えたことも高く評価された。

 関根さんは「おいしいと言われてとてもうれしかった。イベントでは、消費者の生の声を聞かせてもらえるのが楽しみ」と話している。

 16日のイベントは東武館林駅西口で開かれる「Tatebayashi West Farm Market」。館林商工会議所商業サービス部会が企画し、起業を目指す人に販売の機会を提供する。午前11時~午後4時。
(御山まゆみ)