鵜の岬 30年連続、全国1位 18年度宿泊利用率86.9%

茨城新聞
2019年6月22日

日立市十王町伊師の国民宿舎「鵜の岬」の昨年度の宿泊利用率が全国79カ所の公営国民宿舎の中で1位となった。国民宿舎協会が21日、発表した。鵜の岬の全国1位は1989年度から30年連続で、平成の時代を通して日本一の座を維持した。地道なおもてなしの取り組みや体験交流イベントの実施などが利用者から評価された。赤津義和営業課長は「全ての利用者に感謝したい」と話した。

宿泊利用率は全室の定員に対する充足割合を示す。鵜の岬の昨年度の宿泊利用率は86・9%。2位は岡山県の「サンロード吉備路」で72・7%、3位は鹿児島県の「おきえらぶフローラルホテル」で61・2%。

全国1位の要因について、鵜の岬は旬の食材を使った料理や、笑顔による出迎えなどのおもてなし、快適に過ごせる施設に向けた計画的な客室改修のほか、周辺を散策するノルディックウオーキングやホタル鑑賞会などの体験交流の充実などを挙げる。

鵜の岬は1971年に開業し、97年に現在の建物が完成。客室は全58室で定員は204人。宿泊利用率は翌98年度に95%を突破、2005年度には97・9%に達した。利用率が一時に比べやや低下していることについて、鵜の岬は、夫婦2人でのんびり過ごすといった少人数型の旅行スタイルに変わっていることが背景にあるとみている。

客室稼働率は99・8%で、年間を通して予約が取りにくい状況に変わりはない。赤津課長は「引き続き『第二のふるさと』に帰ってきたような気持ちになってもらえるよう取り組みたい」と話した。

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