笠間地方で8日 花まつりに六堂詣り 徳蔵寺住職、参拝呼び掛け

茨城新聞
2018年4月5日

8日はお釈迦(しゃか)様の誕生日「花まつり」。笠間地方ではこの日に6カ所の寺や仏堂を巡り、それぞれに祭られた仏像の6体をお参りする「六堂詣(まい)り」が行われている。

鎌倉時代の笠間城主、藤原時朝が造仏に深く関わっており、それぞれの仏像背面に「時朝」の刻銘が残されている。このことから仏像の寄進者は時朝と推測され、後世の人が「時朝の笠間六体仏」と称するようになり、江戸時代に流行した六地蔵詣り(熊野明神信仰)の影響もあって、お参りする風習が生まれたとされる。

笠間六体仏は、城里町徳蔵の徳蔵寺(地蔵菩薩)、笠間市石井の弥勒堂(弥勒菩薩)、同市福田の蓮台寺(不動明王)、同市笠間の花蔵院・多門院(毘沙門天・多門天)、同市来栖の岩谷寺(薬師如来)、同市片庭の楞厳(りょうごん)寺(じ)(千手観音)の6カ所に安置されている。このうち蓮台寺は現在、無人寺になっており、さらに花蔵院・多門院のお堂は火災により隣の「真浄寺」に移転されている。真浄寺には復元された笠間城櫓(やぐら)がある。

お参りの行程は、1周にかかる総距離は約50キロで、所要時間は参拝時間を除き車で約1時間半はかかるという。

六堂詣りを呼び掛ける徳蔵寺の岸野教司住職(63)は「1年以内に、身内を亡くした人がお参りする風習。1人で回れば3年間続ける必要があるが、3人以上で回れば1度の六堂詣りで済むと言い伝わっている。現在も、8日の花まつりには仏像をご開帳したり、甘茶などの振る舞いをしたりするお寺もある。古里に伝わる風習を残すことで、多くの人々にご縁を深めてもらい」と話している。

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