干し芋 甘~い魅力 県庁でイベント 生産13団体が味PR

上毛新聞
2018年1月31日

群馬県産干し芋の消費拡大と加工推進を目的に、県主催の「干しイモフォーラム」が26日、県庁県民ホールで初めて開かれた。県内各地で生産された干し芋の試食・販売会や講演会のほか、スイーツとして楽しむ新たな食べ方の提案もあり、来場者でにぎわった。

農政関係職員と加工業者らでつくるプロジェクトの運営委員会が企画。販売会場には13団体が手掛けた自慢の品が並び、来場者が次々と買い求めていた。
運営委員長で田村農園(中之条町)を営む田村一秀さん(43)は「干し芋は今が旬。多くの人に群馬の干し芋を味わってもらい、魅力を知ってほしい」と話した。
スイーツの提案は県立農林大学校1年の五十嵐桜さん(18)が担当した。クッキーサンドなど3品を紹介し、「砂糖なしでも十分な甘さがあり、開発する中で新たな発見もあって楽しかった」と振り返った。
群馬県によると、干し芋は薄くスライスした「切り干し」と本来の形状を生かすなどした「丸干し」に分けられる。県内は長い日照時間と冬場の寒風を活用して自然乾燥させた丸干しが主流という。
同じ北関東の茨城県が全国有数の産地として知られる一方、群馬県は常連客との直接取引が多く、店頭に並ぶ機会が少ないとされる。県はプロジェクトを通じて生産拡大や技術向上を目指す考えで、渋谷喜久農政部長は「耕作放棄地対策や中山間地域の活性化にもつながる」と期待感を示した。

 

【写真】多くの人でにぎわう販売会場

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