Bリーグ2部 サンダーズ最終戦快勝

上毛新聞
2017年5月11日

バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)は7日、各地で今季最終戦8試合が行われた。東地区優勝を決めている群馬クレインサンダーズは前橋市のヤマト市民体育館前橋で前日に続いて山形と対戦し、72―61で快勝。通算成績を40勝20敗とし、今季のホーム戦最多入場者となる2117人の声援に応えた。B1昇格を懸けたプレーオフ初戦は11、12の両日午後7時から、兵庫・西宮市中央体育館で中地区優勝の西宮と対戦する。

多彩な守備戦術 サンダーズ最終戦飾る

迷いのない美しいフォームから放たれたボールは、ことごとくリングに吸い込まれた。サンダーズのトーマス・ケネディが第2クオーターに4本の3点シュートを沈めるなど25得点、10リバウンドで「集中してリズムよく戦えた」。圧巻のパフォーマンスで勝利の立役者になった。
開幕戦の相手だった山形とは、先勝して2戦目に敗れるパターンで今季3勝3敗。今節も前日は勝ったが、この日負ければ五分に戻ってしまう。チームの成長を示すためにも、完全な東地区王者になるためにも、落とせない一戦だった。
序盤から頻繁に選手を入れ替え、多彩な守備戦術で相手を封じた。インサイドの要、アブドゥーラ・クウソーら外国人選手の起用パターン、時間帯などでゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスを使い分け、外角シュートへの警戒も怠らなかった。
「コート内で修正してイメージを共有することができた」と藤原隆充が話したように、守備が機能したのは選手同士の連係が成熟していたからであり、成長の証し。最終クオーターは平均年齢24・4歳という若手主体で挑み、追い上げられたもののリードを死守した。
ベテランが多く疲労がたまっている主力を休ませ、若手に経験を積ませるとともに“仮想西宮”として臨んだ山形戦で2連勝。プレーオフに向けて、小淵雅主将は「今までやってきたことを全部出して、作戦を遂行したい」。準備万端整えて、B1昇格に挑む。
(佐藤秀樹)

 

【写真】群馬―山形 第2クオーター、ケネディが1対1で切り込む。この後シュートを決め26点目=ヤマト市民体育館前橋