初出荷の「恵水」高値 茨城独自品種のナシ、普及拡大を目指す

茨城新聞
2016年10月12日
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県オリジナル品種のナシ「恵水」が今年初めて市場出荷された。出荷量こそ約1・6トンにとどまったが、価格は主力品種「豊水」の2倍以上で取り引きされるなど高い評価を得た。県内のナシ産地は、高齢化などにより、10年余りで生産者数が4割減るとされる。栽培しやすく、単価が高いというメリットを前面に、県は有望品種として普及拡大を目指す。

■酸味少なく高糖度
恵水は、県農業総合センター(笠間市安居)が開発し、2011年に品種登録した。約600グラムの大玉品種で、収量性に優れる。糖度が高く、酸味は少なめ。果実に蜜がたまってしまう「みつ症」の発生が少ないなど障害が起きにくいのが特徴とされる。

県西・県南地域を中心に栽培され、作付面積は計6・7ヘクタール。筑西、石岡、下妻など7市町村の生産者14人が9月、市場に初めて出荷した。

JA全農いばらきによると、恵水の市場卸売り価格は1キログラム当たり533円(9月19日時点)で、同時期までの豊水230円、あきづき300円を大幅に上回った。県産地振興課は「販売単価が予想より高かった」と、初年度としては好調な滑り出しとの見方を示した。

課題は収量の確保。県担当者は「(別品種の)古い木の植え替え時に恵水への移行を促進し、普及させたい」と話す。JA新ひたち野(石岡市)は試食販売イベントなどでPRに力を入れた。同JA担当者は「年度を重ねれば収量も増えていく」と期待する。

■バンコクへ輸出も
国内市場だけでなく、海外にも出荷する。冷蔵庫で3カ月程度の長期保存が可能なため、JA常総ひかり(下妻市)は選果場に貯蔵した恵水の全量をタイ・バンコクへ輸出する予定だ。各産地でも将来的には貯蔵ナシとしての保存技術を確立し、お歳暮向け商品としての販売を視野に入れる。

本県のナシ生産量が全国2位ながら、高齢化による担い手不足が課題となっている。県によると、県内生産者数は05年の1840人から、15年には1094人と4割減少。産出額も89億円から72億円に落ち込んでいる。

同課は「生産者の収入が増える品種として、担い手確保にもつなげていきたい」としている。 

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