発酵食支える微生物に祈り 常陸太田

茨城新聞
2016年9月23日

茨城県北芸術祭に出展しているアーティスト、岩崎秀雄さんのプロジェクトの一環で、常陸太田市折橋町の酒蔵「金波寒月(きんぱかんげつ)」に人工細胞と人工生命、微生物の慰霊碑が建立され、除幕式が22日、同所で開かれた。
科学と芸術を通して生命とは何かを問い続ける岩崎さんは、同市内で盛んな発酵食品文化を支える微生物に着目。非生命の象徴として同市産出の町屋石を使った慰霊碑を制作したほか、同市増井町の旧市自然休養村管理センターでの作品展示では、日常的な死生観と科学として扱う命の概念を統合する試みを展開している。
岩崎さんによると、微生物の慰霊碑は国内に数カ所あるが、人工細胞・生命の慰霊碑は世界でも初めてという。
除幕式には岩崎さんの活動に協力した市内の納豆、日本酒などの製造業者や地元住民ら約50人が参加。微生物などを慰霊する神事の中で、岩崎さんらが除幕した。
慰霊碑は芸術祭終了後も残される。岩崎さんは「石碑に魂を込められるかどうかは、見守っていく地元の方がどう関わっていくかによる。その時々で、命の意味を考えるよすがになってほしい」と話した。

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