「アートレイン」運行開始 ひたちなか海浜鉄道

茨城新聞
2016年8月8日

車両の窓に、海の生き物や駅で人気を集める猫の姿-。ひたちなか海浜鉄道湊線で7日から、ひたちなか市那珂湊地区の風物を題材にした絵を車窓に飾り付けた「アートレイン」の運行が始まった。沿線の風景と一緒に楽しめるように、半透明の色彩で表現したことが大きな特長で、カラフルな作品が乗客を楽しませている。28日まで。

作品は安田学園中・高校(東京都)の美術部員18人が合同で制作し、同線を走る8両のうち1両の窓ガラスに張り付けた。「浸透」をテーマに沿線で同日開幕した現代アートプロジェクト「みなとメディアミュージアム(MMM)2016」の一環で、同校は昨年に続いて2度目の参加。

同校が今回特に力を入れたのは、窓越しの風景とともに楽しむために絵を半透明にした点。部員同士で話し合い「スパッタリング」という技法を採用した。絵の具を付けたブラシで金網をこすり、絵の具を弾き飛ばすことで、スプレーのように色が落ちる。多色を使って何度も繰り返し、点描で色を付けていく。透明の「フィルム」に描かれるので、繊細なグラデーションを表現できるという。

「シートを窓に張る時、大きい絵ほど気泡ができてゆがんでしまう」と関康之祐部長(17)。全員で解決方法を研究し、きれいに張るために、ペンキを塗るはけを使うことにした。「普段は1人で制作している。みんなで協力し、一つのものを作れて良かった」と同部長。

美術講師の伊藤由貴さん(30)は「飾り付けが終わるまで真剣な顔つきだったが、今日は笑顔が見える」と優しく見守っていた。

装飾された車両は点検などで休止する日を除いて運行。問い合わせは同鉄道那珂湊駅(電)029(262)2361

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