大正の西洋建築紹介 リゾート施設で回顧展 長野原

上毛新聞
2016年5月4日

1920(大正9)年に建てられたとされる建物を活用した長野原町北軽井沢のリゾート施設「ルオムの森」は5月1日まで、館内展示スペースで建物の歴史を振り返る回顧展を開いている。
建物は、ラグビーを日本に伝え実業家としても成功した田中銀之助が、別荘として使った。長く放置され荒れていたが、オートキャンプ場などを運営する福嶋誠さん(64)が譲り受け、改修し2009年にカフェや展示スペースとしてオープンした。
①窓枠が鳥居のような形をしている②階段を上るにつれて各段の幅が広くなっている③建物の強度に関係ない飾り梁(はり)が使われている―など、日本で数多くの西洋建築を手掛けたアメリカの建築家、ウィリアム・メレル・ボーリズの建築様式の特徴を受け継いでいるという。
展示会場には、田中銀之助を紹介するパネルや改修時の写真、建物の特徴を示す窓枠、浴室のタイル、窓の開閉に使われた分銅など資料約50点が並び、訪れる人を郷愁の世界に誘っている。

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