水戸の「遺産」アピール 市がガイド本 歴史や解説、誘客狙う
「日本遺産」に認定された弘道館を含む水戸市内の文化財をアピールしようと、同市はガイドブック「水戸の日本遺産を歩く」を発行した。弘道館や偕楽園など各文化財の歴史やストーリー、見どころを詳しく紹介することで、観光客や市民らによる魅力の再発見を促し、誘客推進につなげる。
ガイドブックは、昨年4月に「近世日本の教育遺産群」として日本遺産の認定を受けた弘道館を中心に、偕楽園や水戸彰考館跡、日新塾跡、大日本史などの文化財を写真付きで紹介。基本的な概要に加え、歴史的背景や施設が果たした役割などを解説している。
特に弘道館と偕楽園については、学芸員による解説文も掲載。建築物に建物に使用されている装飾や建物に掲げる扁額(へんがく)など、見逃しやすい特徴、見どころを案内。周辺に点在する歴史施設も加えた。
また「常磐神社義烈館」や「徳川ミュージアム」「水戸東照宮」など、歴代藩主や藩士らにゆかりのあるスポットも紹介。教育遺産群としてともに日本遺産の認定を受けた足利学校跡(栃木県足利市)、旧閑(しず)谷(たに)学校(岡山県備前市)、咸(かん)宜(ぎ)園(大分県日田市)も説明に含めた。
ガイドブックはA5判の全カラー24ページで、10万部を発行。市内の各世帯に配布を始めた。このほか、各市民センターや市立図書館、JR水戸駅構内の水戸観光案内所などで無料配布している。
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