手作り甲冑で武者行列 勇壮に「多賀谷時代まつり」 下妻で10日
約500年前に下妻市を拠点に活躍していた武将・多賀谷氏にちなむ「多賀谷時代まつり」が10日、下妻市本城町の多賀谷城跡公園で開かれる。今年は民間委託となって10回目の節目で、姉妹都市の福井県あわら市からも越前多賀谷隊が武者行列に参加。勇壮な時代絵巻を繰り広げる。実行委員長の川澄次男さん(67)は「ぜひ見に来て」と来場を呼び掛ける。
祭りは「みんなでみこしを担いで祭りをしよう」と1999年、地域文化の伝承を目指す川澄さんら住民の声によって誕生した。市主催で数回行った後、川澄さんらが継承してきた。「公園の一角には外堀があり土手があった。小さい頃、遊んでいるとよく土器が出てきた」と川澄さん。地元に愛着を持つ人たちが中心となって運営する。
当日は、川澄さんが所属する太鼓の会「下妻囃子(はやし)連」と「万燈神輿(みこし)」が合体した「常陸国多賀谷連」が、祭りを盛り上げる。手作りの甲冑(かっちゅう)による武者行列が練り歩くほか、火縄銃演武やみこしとおはやしの競演も盛大に行われる。
川澄さんは「東京にいる多賀谷氏の27代当主に連絡をして、歴史の一ページを祭りで伝えたいと話したところ、刀一振りを市に寄贈するなど全面的に協力してくれた」と話す。
民間での祭り主催は労力を要するが、川澄さんは「一生懸命やっていれば、皆ついて来てくれる。協力者が多く、自分は幸せ」と本番に向け準備に余念がない。
今年は多賀谷氏と縁がある、あわら市から30人ほどが武者行列に加わる。まつりは午前9時半から。問い合わせは市産業振興課(電)0296(44)0732。
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