「押入れ百貨展」 旧廣盛酒造で6組の記憶をアートに 中之条ビエンナーレ
中之条ビエンナーレの作家らが、作品や催し物を披露する「押入れ百貨展」が17日、中之条町の旧廣盛(ひろざかり)酒造で始まった。きれいで珍しく、面白い記憶をアートに昇華させた作品が、かつての酒蔵を彩っている。31日まで。
ビエンナーレ出展者の1人、「DamaDamTal(ダマダムタル)」のみきたまきさんが企画した。「百貨店で手に入れたすてきな物も、いつかは押し入れの中で記憶の奥底に埋もれてしまう。みんなの押し入れを見せて」と呼びかけ、自由に作ってもらった。
「百貨展」には6組が作品を飾った。ダマダムタルは、コロナ下で配りきれなかった作品展のチラシを石のように丸めて固め、古い衣装などと組み合わせた「しかばね百貨店」を発表。梁(はり)から色鮮やかな反物のような絵をつるした春田美咲さんの「百花繚乱(りょうらん)」=写真=は、制作に悩んでいた時に「チョウチョを描いたら」とアドバイスをくれた祖母の記憶を基にした。
金、土、日曜日と祝日の夕方からはアーティスト3組のパフォーマンスのほか、展示作家のトークやワークショップが開かれる。
午前10時~午後7時。入場無料。催し物がある日の午後5時以降は入場料千円。問い合わせは主催の体感展企画室(taikanten.ddt@gmail.com)へ。