日光に発信拠点を 大衆演劇 「煌座」21日オープン エンタメ復活 きっかけに

下野新聞
2022年5月17日

 【日光】江戸期に各地を巡業した旅役者の流れをくむ大衆演劇を日光から発信しようと、大衆演劇場「日光煌(きらめき)座」が21日、安川町に開設される。さまざまなジャンルのパフォーマーを招いて演目を披露するほか、日光の魅力もアピールする。新型コロナウイルス禍で娯楽産業が停滞する中、コロナ後も見据え「エンターテインメントが復活するきっかけにしたい」と座長の煌京一郎(あききょういちろう)さん(43)は話す。

 兵庫県出身の煌さんは19歳の時に大衆演劇の世界に入った。NHKの大河ドラマ「天地人」などにも出演し、2013年に「煌座」を旗揚げした。

 「旅役者」のイメージ通り、関東を中心に各地で拠点を持たずに公演を続けていたが、コロナ禍で発想を転換。「エンターテインメントが再び立ち上がるには、これまでと同じやり方ではだめ」と、初めて常設の劇場を設けようと考えた。

 煌座をマネジメントする「煌エージェンシー」(埼玉県所沢市)の代表社員松本早奈英(まつもとさなえ)さん(45)らが候補地を探す中で、二社一寺にも近い場所に物件を見つけ、改装した。「日光はポテンシャルを秘めた土地」と口をそろえる煌さんと松本さん。「とても大きなパワーを感じる」という。

 20日には関係者を招いた記念公演を開催。一般公開は21日から。一日3部構成で舞踊や歌舞劇などを披露する。演目は毎日替わり、歌手や楽器奏者、ダンサーなどのパフォーマーも招く。舞台衣装の着付け、舞台メークの体験など観光客に楽しんでもらうサービスも展開する予定だ。

 また、ライブ配信も特徴で、煌さんは「演目のほか、美しい風景や近隣施設など日光の魅力を全国に発信したい」と意欲を見せている。

 (問)日光煌座070・1253・9543。