華やか、宮廷服や調度品 西洋文化取り入れ、花開く 茨城県立歴史館で明治展
■茨城県ゆかり皇后側近事跡も
水戸市緑町の県立歴史館で特別展「華麗なる明治-宮廷文化のエッセンス」が開かれている。西洋文化を取り入れ、大きな変化を遂げた明治時代の皇室活動を、きらびやかな美術品や衣装、調度品で紹介するほか、茨城県各地への行幸啓の様子を伝える史料を公開している。4月10日まで。
展示は、明治天皇と昭憲皇太后の愛用品や、皇室ゆかりの美術品、衣装、茨城県への行幸啓に関わる史料など。皇室を支えた茨城県ゆかりの宮廷人として、皇后側近の第一人者である香川敬三(現常陸大宮市出身)と、皇后のスタイリストを務めた娘の志保子の事跡にも触れた。総数は155点。
圧巻は、会場を彩る大礼服をはじめとした洋装の数々。西洋の宮廷服をモデルに、日本ならではの美しい刺しゅうを施した昭憲皇太后着用の大礼服や前田侯爵家伝来の大礼服、宮中女官のドレスなどが並ぶ。同館主任研究員の石井裕さんは「貴重な史料を通じ、明治時代に花開いた宮廷文化や美術品に触れてほしい」と話している。
期間中は講演会や関連講座、見どころ解説、音楽鑑賞会、宮廷服の試着体験などの関連行事が予定されている(全て要予約)。
午前9時半~午後5時。月曜休館(3月21日は開館、22日休館)。一般610円、満70歳以上300円、大学生320円、高校生以下無料。3月3日は満70歳以上の入館無料。問い合わせは同館(電)029(225)4425。