半世紀 愛され続ける味  カラアゲ 黒磯ブロイラー(那須塩原)

下野新聞
2021年9月24日

 看板メニューは、しょうゆベースのタレで味付けした薄い衣の「カラアゲ」。1口かじると、まずしょうゆの香ばしさを感じる。すぐに肉汁が口に広がり、タレの塩辛さが鶏肉のうま味と甘みをいっそう際立たせる。

 1971年の創業以来変わらない味で、お年寄りから子どもまで世代を超えて親しまれている。もう一つの人気メニュー「手羽先ロースト」に使う秘伝のタレも、継ぎ足して使い続けている。
 先代店主津久井敏夫(つくいとしお)さんが2015年ごろに体調を崩し、2年ほど休業していた同店。都内でグラフィックデザイナーをしていたおいの津久井勝一(しょういち)さん(38)が帰郷し、18年6月に引き継いだ。

 「地元で子育てしたいと思っていたし、何より子どもの頃に食べていた大好きな味をなくしたくなかった」。伝統のレシピを忠実に守って調理している。再オープン時に常連客から「この味が食べたかった」と言われたことがうれしかったという。

 写真共有アプリ「インスタグラム」を見て、観光客が食べに来ることも増えた。勝一さんは「もたれにくく老若男女が食べやすいので、ぜひ味わってほしい」と話している。
 ■メモ カラアゲは100グラム205円。▽那須塩原市本郷町1の11▽営業時間 午前11時~午後6時半▽定休日 月、日曜▽(問)0287・63・3118

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