都内にわらびもち専門店 鹿嶋の丸三老舗 旬の果物包んだ和菓子

茨城新聞
2021年4月12日

和菓子製造の丸三老舗(茨城県鹿嶋市、笹沼和彦社長)が手掛けるテークアウトのフルーツわらびもち専門店「まるさんかじつ」が今月、東京都杉並区にオープンした。旬の果実を使い、「丸三老舗」の独自技術を用いたわらびもちを組み合わせた新しい和菓子。笹沼社長がトップを務める合同会社カズプランニング(東京都杉並区)が店舗運営に当たる。首都圏ではコロナ禍で都心よりも住宅街周辺の消費が伸びるとみて、新規需要の掘り起こしを目指す。

販売するのは、パイナップルやメロン、ブルーベリーなど国産フルーツを、わらびもちの生地で包んだ和菓子で、全国の生産者から完熟状態のフルーツを直接仕入れ、店内で加工して提供する。今春の目玉商品は、鉾田市産のイチゴと岩手県産フルーツほおずきを使った商品(いずれも432円)。

るさんかじつで販売する「HOH‐ZUKI WARABI」

 

注文は店頭のほか、ネットでも受け付ける。今後は、店舗の食品廃棄(フードロス)を削減するため、受注した商品のみの販売も視野に入れる。店舗のロゴや包装などのデザインには、デザイナーのkyon氏を起用。同店コンセプト「ミニマルでかわいい」を表現するとともに、「インスタ映え」する商品をそろえ、会員制交流サイト(SNS)での集客を狙う。

出店に当たっては、百貨店関係者などへの聞き取り調査から、売り上げが都心の大型店で減少する半面、郊外の住宅地周辺で増加する傾向があると分析。県内店舗の売り上げが伸び悩んでいたこともあって都内出店を決めた。

笹沼社長は「コロナ禍で外出を近場で済ます傾向が出ている。少しぜいたくしたい日に買ってもらおうと(進出先に都内の)住宅街を選んだ」と話した。

新店舗は、京王井の頭線永福町駅から徒歩2分。営業時間は午前10時~午後5時。

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