秘伝ソースと もちもち感 【麺の道 県央 味めぐり】(1)焼きそば やきそば さくらい(真岡)

下野新聞
2020年4月8日

 真岡の三大観光資源といえば、イチゴにSL、そして真岡木綿。だが、街歩きに欠かせない「食」の楽しみも欲しい。実は市内は、「やきそば」ののれんや看板を掲げた専門店や主力商品として総菜と共に提供する店が十数店に及ぶ「激戦地」。中でも旧二宮地区にある老舗の人気店が「やきそば さくらい」だ。

 中細の乾麺を早朝にゆでて蒸す。具材はキャベツのみ。特注の鉄板で「小麦色のもちもち麺」とキャベツを菜種油で炒め、秘伝のオリジナルブレンドソースを絡める。食欲をそそる独特の香りと昔懐かしいシンプルな味わいは、飽きがこない。県内外から数多くのリピーターが訪れるのもうなずける。

 創業は1950年。3代目の店主櫻井信夫(さくらいのぶお)さん(73)が、初代の祖父から続く乾麺や秘伝ソースを使った調理法を今に受け継ぐ。価格(税別)は並盛り300円、大盛り400円など。「お客に『おいしいね』と言ってもらえるのが何よりの励み」と相好を崩す。

 櫻井さんによると、イチゴ農家などが中休みにやきそばを買って持ち帰ることがかつて相次ぎ、専門店などの多さにつながったのではという。ふむふむ。やはり、真岡のソウルフードなのかもしれない。

【メモ】真岡市久下田西2の60。午前10時~午後2時、同3時半~6時。麺が無くなり次第終了。水曜定休。(問)0285・74・0038。

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