聖地巡礼ファン集え 展示室リニューアル 高崎電気館

上毛新聞
2020年1月27日

 高崎市内の撮影支援をする高崎フィルム・コミッション(FC)は25日、市内で撮影された映画やテレビドラマのロケ風景写真などを展示する高崎電気館(同市柳川町)の資料展示室をリニューアルオープンした。メインとサブの各展示室の資料を大幅に入れ替え、記念撮影コーナーを増設。作品のファンがゆかりの場所を訪れる“聖地巡礼”の地として話題になりそうだ。

 展示室はいずれも1階にある。メイン展示室は2016~19年に撮影された映画が対象で、人気グループのEXILEが出演した「HiGH&LOW」シリーズをはじめ、テレビドラマで話題になり映画化された「劇場版おっさんずラブ」、今月31日に全国公開される大沢たかおさん主演の「AI崩壊」など6作品のロケ風景写真や出演者のサイン色紙、関連グッズが展示されている。サブ展示室はテレビ朝日「仮面ライダー」シリーズを中心に、現在放映中の「ゼロワン」のロケ風景写真など約30点を見ることができる。

 出演者が写った写真は会員制交流サイト(SNS)などに投稿できないため、「代わりにSNS映えするものを」とメイン展示室に記念撮影コーナーを増設。既存の中央銀座商店街のコーナーに加え、人気ロケ地の東洋熱工業吉井工場跡地の約2メートル四方の特大写真を設置した。

 リニューアル初日は、展示作品にエキストラ出演した市民や県外のファンらが来場。出演した場面の写真を懐かしそうに眺めたり、記念撮影をしたりして楽しんだ。「おっさんずラブ」のファンという40代女性は「早速SNSに上げる。ファン仲間を連れてまた来たい」と話した。

 リニューアルは、同工場跡地で撮影された「劇場版おっさんずラブ」の影響が大きい。昨年8月の公開後にロケ地の情報が口コミで広まり、12月末までに全国から延べ500人以上のファンが来場したという。同FCの山藤堅志さん(55)は「予想以上に反響が大きく、展示の継続を望む声が多かったことからファンを迎える態勢を整えた」と話し、「AI崩壊」の公開に合わせてリニューアルを決めた。

 展示室は同FCの事務局が同館に設置された16年に開設。山藤さんは「リニューアルでさらに人の流れが生まれるといい」と期待している。午前10時~午後6時。入場無料。無休。問い合わせは同館(☎027-395-0483)へ。