《茨めん》かき揚げせいろ 岩井更科 (坂東市)

茨城新聞
2019年12月1日

「岩井更科(さらしな)」のそばは3種類から選べる。創業者の小室信行さんによれば、「生粉打(きこうち)」(細打ち)はしっかりした食感と甘味、「裁ちそば」(中太打ち)はこしが強く、滑らかで風味豊か、「更科御膳そば」は白く、上品な味わい。生粉打と裁ちそばは同じそば粉と水で打つが、「麺の太さが変わると、味や香り、食感が違ったものになる」。そば粉は、主に都内にある老舗のそば粉専門製粉業者に特注する。坂東市産常陸秋そばの玄そばは、実のむき加減や粉の粗さにこだわった5種類に石臼びきされる。そば粉は同店独自に配合する。名物はかき揚げせいろ。エビと貝柱、ミツバの具材をボリュームたっぷりに揚げる。写真のそばは生粉打。

東京でそば店を開いていた小室さんは知り合いに誘われ、「縁もゆかりもない」坂東市に店を開いた。創業36年になるという。「人のまねをするのが嫌い」と言う小室さんは、そばを切るとき、角をつぶさないため刀のように包丁を引く。その切り方から「純十割一刀手打ち」と名乗っている。現在は小室さんと2代目の正輝さん親子で、そばを打つ。

「生粉比べ」は細打ちと中太打ちの2種類、「相生(あいおい)そば」は3種類から2種類を選べる。「巴(ともえ)そば」は3種類を食べ比べできる。

坂東市大口2826の1
営業時間は午前11時~午後7時(午後6時半以降の来店は同6時までに予約を)
(電)0297(39)2569

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