スイーツ全国コンクール 菓子職人・横山さん(土浦) 逸品スフレ銀賞

茨城新聞
2019年10月17日

クリームチーズを使ったスイーツ作りの全国コンクールで、土浦市の菓子職人、横山聡昭(としあき)さん(33)がファクトリー部門銀賞と一般審査員特別賞を受賞した。焼き菓子のスフレを作り、味と食感の異なる素材を巧みに使って創意工夫の逸品に仕上げた。横山さんは「シンプルだけど誰も作ったことがない新しいものを作ろうと考えた。自信になる」と喜びを語った。

出場したのは、クリームチーズ販売会社ベル・ジャポン(東京)が取り扱う商品「キリ・クリームチーズ」を使ったコンテスト「キリ・クリームチーズコンクール2019」。全体で200人余が応募し、うち20人が8月の決勝に進出。横山さんは4部門のうちファクトリー部門に参戦した。

出品作は「ベイクド スフレ」。ファクトリー部門で2位の銀賞だったものの、一般消費者の審査員による投票で最も得票が多い特別賞に輝いた。

普段は同市東真鍋の菓子製造販売会社、久月総本舗の洋菓子部長を務める。「れんこんサブレ」や「帆引れんこん物語」といった地元食材にもこだわった商品を製造している。ファクトリー部門の条件は月10万個作れることだ。

横山さんはまず、出品作を作るに当たり来店客にアンケートを実施。小ぶりのスフレを食べる際の食べ方を研究し、食感と味を楽しめるように考えた。食材は100通り以上の組み合わせを試し、卵は県産品を使用。こくのあるブルーチーズを使い、スフレの中にさらにカスタードチーズのクリームと黒糖を入れた三重構造にした。食べるうちに違う味と食感が出てくる。試作開始から3カ月で完成。商品は三口ほどの大きさで、手を汚さずに食べられる容器にした。

横山さんは受賞について「『シンプルな幸せ』をテーマに作った。一般の人が選んでくれたのはうれしい。ぜひ多くの人に味わってもらえれば」と期待を込めた。受賞作は11月11日の「チーズの日」に売り出すという。

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