食の誘客施設続々 パン、こんにゃく、カルピス… 伊勢崎にグンイチパーク
「食」をテーマに、自社の商品や歴史を紹介する誘客施設が県内で増えている。パン製造販売のグンイチパン(伊勢崎市除ケ町、小此木正博社長)は9日、屋内外に多くの座席を設けた滞在型店舗を開業した。本県特産のコンニャクをPRする施設は開業から5年たっても人気が衰えず、今秋には人気飲料「カルピス」を紹介するミュージアムも登場する予定で、新たな観光資源として期待される。
グンイチパンが開業したのはベーカリーパーク「グンイチパーク」。敷地面積は約3300平方メートルで、店舗を改装した。床面積は約500平方メートル。130種類が並ぶ商品は、人気のメロンパン各種や県産小麦を使った「ぐんま一番」も置き、小麦の産地をPR。65年にわたる同社の歴史をまとめたパネル展示もしている。
店内には約30席のオステリア(イタリア語で簡単な食事提供場)を設けた。購入したパンを食べられる休憩所(約15席)のほか、屋外テラス席(約30席)からは欧州の街並みを再現した店舗外観を眺められ、公園にいるように滞在できる。小此木社長は「食・楽・幸をキーワードにした店」と説明する。
一方、こんにゃく製造販売のヨコオデイリーフーズ(甘楽町小幡、横尾浩之社長)が2014年に開業した「こんにゃくパーク」は、加工品の製造見学や、アレンジレシピを楽しめるバイキングが人気。県外からの来場者が全体の約9割を占める。
お盆休みが重なる10~15日は、歌などのステージや抽選会がある「2019夏フェス」を開く。同社は「群馬のPRに寄与できたらうれしい」と話す。
新たな観光施設として期待されるのが、館林市大新田町に常設される「『カルピス』みらいのミュージアム」だ。アサヒ飲料(東京都)が群馬工場内に建設し、10月に一般公開が始まる。
建物内には、カルピスの歴史をアニメで紹介するシアタールームや試飲コーナーを設ける。製造ラインも見学できるといい、広報担当者は「日本中から見学者が訪れる施設にしたい」と意気込む。