《旬のいちおし》鉾田イチゴ 完熟まで日数かける
茨城新聞
2018年2月21日
イチゴのシーズンが県内でも本格化した。コマツナなどの葉物野菜とともにイチゴを生産する鉾田市常磐の鈴木真佑さん(39)は、父新吾さん(65)や母美智子さん(62)、妻慶子さん(40)らとともに朝早くから収穫や出荷作業に大忙しだ。
計約32アールの敷地内に設置したビニールハウスで、酸味がありジューシーな「とちおとめ」と、酸味が少なく甘味が強い県オリジナル品種「いばらキッス」を栽培。鈴木さんは「品種によって好む環境が異なるため、与える水の量や温度を変えている」と話す。
気を使うのはダニの防除。苗を袋に入れ、中を炭酸ガスで満たして事前に駆除したり、ハウスに天敵を放ったりして農薬使用を極力抑える。土作りも、小麦のふすまや米ぬかを肥料に使い、消毒に太陽熱を活用するなどして、「安心、安全にこだわっている」。
今年は寒波で生育が遅れ、不作気味だが「品質は例年通り。赤くなるまで日数をかけることで、より甘くなる」と鈴木さん。「全体に赤い色が回り、種が少し黒っぽいものが完熟でおいしい。愛情を込めて育てているので、たくさん食べて」と笑顔で話した。
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