はだしで「火の道」 筑西
茨城新聞
2018年2月12日
「火の道」をはだしで歩く伝統行事「辻集落火渉(つじしゅうらくひわたり)」が11日、筑西市辻の辻稲荷神社境内で開かれ、多くの市民が参加し、家内安全や無病息災を祈願した。
同神社の神職が神事の後、約2メートルの高さまで積み上げた木の枝の山に四方から着火。氏子らが火の残る燃えがらをかき分け、幅約1メートル、長さ約6メートルの「火の道」をつくった。宮司の森正雄さん(63)と禰宜(ねぎ)で息子の貴行さん(35)が最初に歩いて見せると、観衆から拍手が湧き、希望する市民が続いた。
初午(はつうま)の行事で、江戸時代の文政13(1830)年に始まり、近年は初午後の最初の日曜日に行われている。市指定無形民俗文化財。
長男(1)と長女(3)を抱いて渡った同市玉戸の風見美妃さん(26)は「初めて体験した。子どもを落とさないよう必死だった。楽しかった」と笑顔。行事を取り仕切った氏子総代の皆川清さん(67)は「昨年より多くの人が参加してくれてうれしい。伝統文化を通して地域を盛り上げられたら」と話した。
行事の後、参加者は燃えがらを持ち帰った。言い伝えで、玄関の軒先につるすと、家内安全につながるという。
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