《茨めん》ナポリタン きっちゃてん なぽり(日立市)

茨城新聞
2018年2月4日

まさに喫茶店の昭和なナポリタン。太めの麺はゆでてから1晩冷蔵庫で寝かせる。その重さ230グラム。「ゆでたての麺ではこのもちもちした感じが出ない」とフライパンを振るう笹平敦子さん。トマトケチャップは甘味と酸味のバランスを考え隠し味にスパイスを加える。具は厚めに切った玉ネギとピーマン、ベーコン。ドレッシングを手作りするなど「仕込みは大変」。午後2時までのランチタイムにサラダと飲み物付きでナポリタンや「野菜たっぷりカルボ風パスタ」「ミートソース」などを提供。大盛りにもできる。

「きっちゃてん なぽり」は敦子さんの両親が約60年前、日立駅前に開店し、約10年前に現在の日立市本宮町に移転。長年親しまれてきた店を、高齢となった両親に代わり敦子さんが切り盛りする。「お父さんと同じ味と言われるとうれしい。厳しい父から店に出して良いと言われるまでずいぶん練習した」と父の味を守る。

コーヒーも自慢。ナポリタンが父の味なら、コーヒーは母の味がお手本。「こくがあり、香り豊か」。客からは「おいしかった」と喜んでもらえるが、母が入れるコーヒーにはまだかなわないと思うから、毎日が真剣勝負。渾身(こんしん)の一杯が仕事前に立ち寄る客を送り出す。

日立市本宮町2の4の24
定休は日曜
営業時間は午前9時~午後4時
(電)0294(24)2377

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