伊香保温泉 石段街光の演出 台湾・九份の街 参考に計画策定 新年度に観光協会

上毛新聞
2018年1月12日

群馬県渋川市の伊香保温泉に新たな魅力を作ろうと、渋川伊香保温泉観光協会など観光関係者が新年度、石段街全体を光で包み込んで演出する「ライティング計画」に乗りだす。町を彩る光が美しい夜景を作り、日本人にも人気の台湾の観光地、九份(ジォウフェン)=ズーム=をイメージしながら、光のデザインを検討。日中に加えて夜間のにぎわいを作り出し、集客増につなげる。

伊香保のシンボルの石段街は365段あり、街灯が整備されているが、石段沿いのほとんどの土産店が閉店する夕方以降は街路が暗くなり、極端に人通りが少なくなる状況がある。構想では、石段街の入り口に当たる広場から、頂上の伊香保神社までの石段全体が夜間、光でつながるようにする。今後、専門家の助言を受けながら統一的なイメージ作りをするほか、場所ごとにテーマを設けた演出方法なども考える。新年度中の計画実現を目指す。

協会の大森隆博会長は「九份は、景観が伊香保の石段街に似ているといわれ、一つのイメージにしている」と話している。

民間都市開発推進機構(MINTO機構)の資金支援を活用。協会や伊香保温泉旅館協同組合、地元自治会をはじめ地域ぐるみの取り組みとし、光をどう確保するかなど具体的に知恵を出し合う。

伊香保温泉周辺では市と吉岡町、榛東村をエリアとする地域連携型の日本版DMO(観光地域づくり推進法人)が新年度中にも設立される見込み。設立後はDMOが事業の主体となることを検討している。

伊香保温泉の宿泊客数をみると、ピークの1991年は172万人に上ったが、東日本大震災があった2011年は98万人まで落ち込み、16年は105万人。今春、伊香保で予定される台湾の仏教寺院の日本総本山となる仏光山法水寺開山や、20年東京オリンピックなどを見据え、市は外国人客誘致にも力を入れる。

高木勉市長は「石段街の魅力アップは市内の観光全体の活性化につながる。民間と連携した事業として市もできることを積極的に支援したい」と話している。

【ズーム】九份 台湾北東部の山あいにある人口約2千人の町。19世紀末から金鉱山の町として栄え、石段沿いに日本統治時代のレトロな町並みが残る。1989年公開の映画「悲情城市」のロケ地になって観光地としての知名度が上がり、日本からの観光客も増加している。無数のちょうちんの明かりに建物が浮かび上がる幻想的な夜景で人気が高まっている。

 

※写真=光の演出が美しい夜の九份の町並み(左、台湾観光協会提供)と伊香保温泉の石段街

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